2015年10月の聖書の言葉
悪事を諮る者のことでいら立つな。
不正を行う者をうらやむな。
彼らは草のように瞬く間に枯れる。
(詩編37:1,2)
奥穂高岳頂上付近から見たジャンダルムと焼岳
清い心をもって生きようとする者にとって一番許せないのは、悪しき者の謀であり、不正によって富を得て繁栄し、正直に真面目に働いて生きている人が貧しく、しいたげれ、苦しみの日々が続くことです。そして、この不可解な問題に、なぜ神はいつまでも答えて下さらないかと、神への懐疑に至ることがあります。詩編73篇にそのような信仰者の嘆きが記されています。詩編37編は、悪と不正が蔓延する中でも、主なる神を信頼し善を行い、主に自らを委ねる信仰の大切さを教えています。主に望みを置く(貧しい)人は地を受け継ぎ、豊かな平和に自らを委ねるであろう、と教えています。主は正義を愛される。悪しき者の繁栄は、決して長続きするものではなく、不正な者は、「草のように瞬く間に枯れる」存在にすぎません。だから、「無垢であろうと努め、まっすぐに見ようとせよ。平和な人には未来がある。」(37節)とこの詩編の作者は述べています。大切に心に刻みつけたい言葉です。