2019年7月の聖書の言葉
主に望みをおく人は新たな力を得
鷲のように翼を張って上る。
走っても弱ることなく、歩いても疲れない。
(イザヤ書40章31節)
剱岳八ツ峰・三ノ窓・小窓(2012年8月15日仙人峠付近より撮影)
人間は、歴史の現実に疲れ果て、躓き倒れやすい存在です。しかし、主はとこしえの神であり、地の果てに及ぶすべてのものの造り主ですから、歴史を現実に支配しておられるお方でもあるのです。神には、「倦むことなく、疲れることなく、その英知は究めがたい。疲れた者に力を与え、勢いを失っているもの者に大きな力を与える」ことが可能です。人間の不可能性の中で失望落胆し、神に期待することを忘れている者に向かって、預言者は「主を待ち望む者は新しく力を得る」と呼び掛けます。主を待ち望む者が得る新たな力とは、「鷲のように翼を張って上ることができ、走って弱ることなく、歩いても疲れない」素晴らしい力です。それは、現実に人間が獲得することのできるものでも、他の人に与えることのできる力でもありません。「天の万象を創造した」主が保証し、恵みとして与えることのできる力です。そして、主を信じる者に約束されている希望として語られた言葉です。この言葉を、信仰をもって聞く者に大きな慰めと希望が与えられました。預言者は、「とこしえの神、地の果てに及ぶすべてのものの造り主」を指し示し、この希望告げているのです。出エジプトにおいて、水を分け、海を渡らせる奇跡をもってイスラエルを救われた神がそれを超える救いを実現しようとして、今、贖いの主として、それをも凌ぐ圧倒的な素晴らしい恵みを与えようとして立ち上がられたことを告げているのです。