愛知県名古屋市昭和区のプロテスタントのキリスト教会

2024年10月の聖書の言葉

2024年10月の聖書の言葉

わたし、このわたしは、わたし自身のために
あなたの背きの罪をぬぐい
あなたの罪を思い出さないことにする。
(イザヤ書43章25節)

立山南峰浄土山富山大学立山研究所付近から(2020.8.18.撮影)

人間には他人から受けた仕打ちをいつまでも忘れない心の性質があります。ある高名な学者は、人間の最も消しがたい感情は怨念(ルサンチマン)であるといっています。この感情が消し去られないかぎり互いの関係に平安はありません。神はご自分の意志に背くイスラエルの罪を忍耐し悔い改めを示すのを待たれますが、それでも罪を犯し続けるイスラエルを捕囚とする審きを実行されました。しかし、神はいつまでも怒りの感情に支配されない、罪を許すことのできる自由なお方です。神はその自由において、イスラエルの罪をぬぐい、思い出さないことにする決意をされ、彼らの罪を引き受ける決心を語られたのがこの聖書の言葉です。罪を拭い去り、それを思い出さない。そこに神の自由な愛、赦しがあります。利己的なその敬虔さによって神を自分の僕にしようとした罪深いイスラエルに対して、神は、審きではなく、赦しにおいて彼らを立ちかえらせられました。「わたしに思い出させるならば、共に裁きに臨まなければならない」(26節)人間に、「わたしは、…あなたの罪を思い出さないことにする」といわれるのです。神はこの赦しを与えるために、ご自分の御子キリストを僕として世に遣わされました。その罪に対する怒りを十字架のイエスに向け、審かれることによって、自らの怒りを静める、という驚くべき救いを実現してくださっています。その赦しによって、神は、わたしたちに向かって、「あなたの罪を思い出さないことにする」といわれるのです。

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